日本では周期的に「同族経営」の是非が話題になります。直近で中古車業界が話題になったように、とかくマイナスイメージで語られることが多く、ネガティブに見られがちです。
しかし海外に目を向けると、同族経営が「ファミリービジネス」という優れた経営形態として評価され、研究対象になっていることをご存じでしょうか。
日本でもようやくファミリービジネスの研究が立ち上がり、その優位性が次第に明らかになってきました。
ここでいうファミリービジネスとは100年を超える長寿企業のことで、じつはそういう企業が2万5000社もあります(2019年現在)。
ファミリービジネス研究の第一人者、後藤俊夫(日本経済大学大学院特任教授、当時)氏に取材した下記の記事は、2019年に掲載されたものです。
長寿企業、ファミリービジネス研究の第一人者である後藤さんには、中国、韓国、フィリピン、ベトナム等のアジア諸国からの講演依頼も多く、研究を通じて、米国をはじめドイツ、イタリア、デンマーク、トルコ、ポーランドといった欧米諸国とも親交を深めているそうです。
後藤氏のお話をぜひ参考になさってください。
ファミリービジネスの強みとは何か、一般企業が学ぶべき点は何か、データ分析にもとづいて楽しそうに持論を展開する後藤氏には人間的な深さと親しみを強く感じました。今後の研究の進化発展が楽しみです。
インタビュアー=吉田久則