当社(コンテンツイスキング)では、ある起業家からの相談を受けて、「自動食品&メニュー開発ロボット」なるものを開発させていただきました。

一度でも使ってみるとわかっていただけると思いますが、新しく開発したい食品や食材、メニュー名を入力するだけで、新しいアイデアが次から次へと自動的に出てきます。
手前味噌ですが、なかなかおもしろいツールだと思います。
そんな「自動食品&メニュー開発ロボット」制作の当社への依頼主である起業家とは、フォーチュンファクトリ代表の坂内綾花さん。
今回は、自動食品&メニュー開発ロボットの反響などについて、私、吉田久則がインタビューさせていただきました。

とにかく独自性の高い通販をやりたい

坂内さんは、人をわくわくさせるのが好きで、何か新しいことをやりたいと思って起業の準備をしているんですよね。

「はい。具体的に動き出してから、11か月くらいが経ちました。途中で何度もビジネスモデルを修正しています。最初は、商品が届いて開封するまで中身がわからないフォーチュン通販(ミステリー通販)をやろう、と漠然と考えていました」

中身がわからない通販。私などは、興味を持ってしまうのですが、多くの人は不安で買えないのではないでしょうか。

「そうですよね。ですから、お客様を選ぶと思います。独自性の高いものは売るのが難しいということだと思います。ただし、信頼性を高めていったり、商品のジャンルや範囲を限定したりすれば、買ってくださる率も高まると思っています。日頃は決まった商品を購入されているお客様も、ときには、何が入っているかわからない商品を購入するのもいいかな、と思ってくださる人は絶対にいると思っています。目的買いをする人は意外に少ないと言うことが先日読んだ本にも書いていましたし」

たしかに、中身がわからない通販のメリットは意外にたくさんあって、消費者からすれば、受動的な買い物になるので、能動的な買い物だけをしていたときには知り得なかった商品を手にする喜びがありますし、メーカー側からすれば、新しい顧客へのアプローチ手段になりそうです。

ところで、まだ販売開始しないのですか。

「自分のビジネスモデルを成功させる確率を少しでも高くするために、準備の途中で、いろんな課題を発見していきました。たとえば、福袋とは何が違うのか、1回買ってくださったお客様を、2回、3回と買っていただくために、どうすればいいのか、ということを考えていくうちに、本当に多くのことが足りないな、とわかってきました。かといって、起業準備をするためアルバイトを減らしているので、ギリギリの生活ですし、できるだけ早くビジネスをスタートさせたいと、焦ったりもしますが。でも、勢いだけで起業したくはないんです」

坂内さんは、ビジネスを成功させるには、高い顧客満足が最低条件だとしています。
それを生み出すには、顧客が喜んだり、少しでも感動して次からもフォーチュンファクトリーを利用しようと考えてくれるほどの商品力と、それを確保するために、メーカーの協力が必要だと考えるようになりました。
つまり、仕入れ面、調達面での課題です。

「とにかく、生産者さんやメーカーさんに協力してもらわなければいけません。そのためには、メーカーさんのメリットを最大化していく必要があると考えました」

メーカーのメリットを最大化したい。
あることをきっかけに、その思いが形になっていきます。

味覚表現のリストを作った理由

展示会などに足を運んで、様々な商品を手に取ったり、試食することも多いそう。そこで、坂内さんは、自分自身の新たな課題に気づきました。

「展示会などで食品メーカーさんのブースで試食させていただくと、必ず『どうですか?』と感想を求められます。でも、私はあまりスムーズに感想を言えませんでした。そのことを知人に相談すると、味覚のボキャブラリーを増やせばいいじゃん、という当たり前のアドバイスが返ってきました。私は言葉のバリエーションが少なかったんですよね」

味覚表現のバリエーションをカードでリスト化

そこで、坂内さんは、クックパッドや様々な通販サイトに書かれている食品のレビュー、料理本、料理漫画などを手当たり次第に読んでは、カードに記入していったといいます。
結局、2日間で、168個の味覚表現を発見してカード化した坂内さん。
それらを「味」「食感」「香り」「温度」「音」「見た目」「その他」に分類し、組み合わせて、味の感想を言う練習をしているうちに、あることに気づきます。

「たとえば、『シュワッとはじける』という表現と、『わさびの香り』という表現を組み合わせて、そんな味が楽しめる新しい食品を考えたらどうかと。アイデアが出せるきっかけになると思ったんです」
「ちょうど近くにおせんべいがあったので、『とろっとした』+『おせんべい』というのも新しいな、とか、今までにないと思える新商品のアイデアがどんどん出てきました」

自動食品&メニュー開発ロボット

そのときの詳細は坂内さんの活動日記に書かれています。


参考サイト「あらゆる味覚表現のリストを作りました」(フォーチュンファクトリー株式会社 活動日記」


組み合わせることで新しいものを生み出すという発想法で、新しい食品やメニューの開発が楽になるのではないかと気づいた坂内さん。それをメーカーさんに活用してもらえたらいいと考えました。
その直後に当社に自動化できないか、相談されました。
そして、誕生したのが「自動食品&メニュー開発ロボット」なのです。

「これを公開して、メーカーさんたちに使ってもらえれば、少しは新商品の開発に役立ててもらえるはずだと思いました。そして、フォーチュンファクトリーの話を聞いてみよう、とか、興味を持ってもらえるきっかけになると考えました」

人によって反応がまったく違う

正式に公開してから2か月以上経ちますが、反響はどうですか。

「まだ、ほとんど何のPRもしていない私のホームページですから、ネットからは直接的な反応はありません。むしろ、展示会で知り合ったメーカーさんなどに見てもらったりしています」
「ある農家の人は、ウチは農家だから使う機会はないと思うよ、とおっしゃっていましたが、別の農家の人は、これで新しいレシピを考えてヒットすれば、新しい食べ方を提案できるよね!と。人によって反応がまったく違うということが勉強になりました」

なるほど。

「ある企画会社の人は、使いたい使いたい!と大興奮されていました。そういうときは、普通にうれしいです」

人の気分をコントロールするふりかけを開発?

生産者、食品メーカーの人々と会っていくうちに、「自動食品&メニュー開発ロボット」は、確実にメーカーの役に立てそうだという確信も深めているそうです。

「メーカーさんとは、一緒になって新しい食品をプロデュースできたらうれしいです。夢の自社商品の実現が近づきますし。そのため、私の価値を感じてもらうため、こういうツールを使ってアイデアを出したり、販売力をつけたりしていきたいと思っています」

単なる偶然の組み合わせをアイデアと呼んでいるだけではなく、あくまでもそれらをきっかけとして、安全性や味覚の相性なども研究していきたい、とのこと。

「ある食べ物を食べたときの人間の感情の動きをセンサーで把握し、どんな味覚のときには、どんな感情になるか、ということがわかってくれば、たとえば、幸せな気持ちになれるメニューなども開発できたり、ストレスによって過食になったりすることも防げたりするかもしれません」
「人の気分や天候などから人工知能が食品を生産する量だけではなく、味付けなどもコントロールしてくれるようになれば、問題になっている食品ロスなども、もっと減らせると思っています」
「たとえば、もう開発されているかもしれませんが、落ち込んだときには元気な気分になれる原材料が多く含まれているふりかけをご飯にかけて食べたら元気になるとか、血糖値の上昇を抑えてくれるふりかけとか。感情によって使い分けるふりかけって、どう思いますか」

あ、普通に欲しいです、それ。作ってください。

「私には専門知識がない分、そういうことを考えることだけは負けないでいたいと思います。メーカーさんの力を借りたら、もっといろんなことができると思っています」

発想力もそうですが、会うたびに、坂内さんが、新しい知識を身につけていることに驚かされます。

バランススコアカードこの日は「バランススコアカード」の本を読んで勉強中とのこと。たしかに、インタビュー中にも、ビジョンや、それに向かう戦略についての話が普通に飛び出すなど、バランススコアカード的発想を垣間見ることができました。
18才、野心家です。

坂内さんには、日本の食品業界だけではなく、通販業界、そして、流通業界全体に新しい風を吹かせてくれることを期待しています。

坂内綾花社長インタビュー

オウンドメディアのSEO対策としても効果的なユニークコンテンツ

今回のインタビューでは、自社と組むメーカーのメリットを最大化するために、そのメーカーの活動を支援する、役立つツールとして「自動食品&メニュー開発ロボット」の役割に注目しました。
しかし、役立つユニークコンテンツが企業にもたらす恩恵は、それだけではありません。
そういったお役立ちコンテンツ、独自性が高いユニークコンテンツを含むオウンドメディアのおかげで、企業の交渉力が高まったり、採用活動でも有利になったりすることは、日常茶飯事です。
SEO対策としても、非常に効果的で、たった一つのコンテンツが、業界シェアの逆転のきっかけとなった事例もあります。
また、それらを掲載する場所としてのオウンドメディアは、武器であり、長期的にも効果を発揮してくれる資産になっていくのです。
ちなみに、今回インタビューさせていただいた坂内さんは、「まだ、SEO的な効果は感じていない」と言っていますが、ネット上でのPR活動などは一切していませんので、効果を実感できるようになるのはこれからです。
タイミングが来たら、食品業界誌などで取り上げてもらえるように働きかけていく予定です。そのSEO効果については、今後、報告したいと思っています。
その方がリアリティーがあって伝わると思いますし。

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